「皮がむけちゃってるの」長男が妹の異変を訴え事件発覚…児相は“軽度の虐待”と認識

やけどの娘放置で母親逮捕

  • 「お母さんに会いたい、と手を引かれた」長男を自宅に送った男性とアパートの大家が証言
  • 母親の橋本容疑者はやけどについて「ラップを巻けばいいとネットで調べた」 と供述
  • 児相は「軽度の虐待状況」と家庭訪問を実施。親族からは「養育が十分にできないのでは」と相談も

5歳長男が近所の人々に発したSOS

全治3か月以上の重いやけどを負っていた3歳の長女を自宅に放置した保護責任者遺棄の疑いで逮捕された、母親の橋本佳歩容疑者(22)と同居人の田中聡容疑者(21)。

橋本容疑者は、神奈川県横浜市の自宅アパートで5歳の長男と3歳の長女、そして、同居する田中容疑者と4人で生活していた。
事件発覚のきっかけは、4日の夕方、雨が降るなか傘もささず、近所の会社に勤める男性の前に現れた長男だった。

長男を自宅に送った男性

長男を自宅に送った男性:
そこで2人で立ち話をしていると、パジャマ姿、上下お揃いの、ちょっと濡れてて。
すごい勢いで来て、震えてましたね。震えて半べそ状態だったんで。


長男は、男性に「お母さんがいない。お母さんに会いたい」と訴えたという。

長男を自宅に送った男性:
「おじさんたちが一緒に家に連れて行ってあげるから、お家にかえろう。寒いし、こんな薄い格好で風邪ひいちゃうから帰ろう」って言ったら、「いやだ」って言うんですよ。
「お母さんも帰ってきて(家に)僕いなかったら、お母さん心配しちゃうし、怒られちゃうよ、外出てると」って。そしたら、逆に今度は手をガって掴まれて、引っ張られて…


長男に手を引かれアパートに到着したという男性。長男が家に入った後、職場に戻ろうとしたところで、再び出てきた長男にこう告げられた。

取材を基にして作成したCG

長男を自宅に送った男性:
男の子が「妹がいるの」って言うんですよ。「妹、皮がむけちゃってるの」って言うんですよ。
「皮がむけてるってケガしているの?」って言ったら、その後は何も言わないで…

そして、駆けつけたアパートの大家がこう声をかけた。

アパートの大家:
入って見せてって聞くと「大丈夫」って言うんだよね。男の子なりに、親に叱られるとかあったのかなと。
3人で「これはちょっとまずいな」と…(4日、橋本容疑者に)電話したんだけど、奥さんは録音(留守電)になった。2~3回電話したかな。


通報を受けた警察官が自宅を訪れると、3歳の長女は、2DKの一室で体にラップを巻かれた状態で布団に横たわっていたという。
その後、病院に搬送され、全治3か月以上の重傷と診断された。

「軽度の虐待と言える状況はあった」親族から児相に相談

2人の子どもを家に残し、母の橋本容疑者らはパチンコに興じていたという。
長女のやけどについて、橋本容疑者は「シャワーを浴びた際に、誤って熱湯をかけてしまった。やけどをしたらラップを巻けばいいと、ネットで調べた」と供述している。

2人は、午後9時前に自宅へ戻ってきたところで任意同行を求められ、その後、逮捕された。
アパートの大家によると、4人は庭先で花火などをして遊んでいたという。仲むつまじい様子もうかがえたという一方で、育児にはある問題があった。

(左)同居人の田中聡容疑者 (右)橋本佳歩容疑者

横浜市は、5日の会見で「軽度の虐待と言える状況はあった」としている。

橋本容疑者と子どもは、昨年5月に埼玉県草加市から横浜市に転入。
その際、要保護児童として引き継ぎがあり、昨年11月には親族から横浜市の児童相談所に相談があったという。

会見で横浜市は、「養育が十分にできないのではないか、怒鳴ったりしているということが心配であるというような…お母さん(橋本容疑者)が、特に下の子がおむつ失敗してしまうと、お尻をペンっとたたくことがあるということを聞き取っている」と説明した。

その後、児童相談所は複数回、親子と面談した。
今年に入って保育園から「長男が通園していない」と連絡があったため、区の職員が家庭訪問をしたが、子どもたちに特に変わった様子はなかったという。

橋本容疑者らが暮らしていたアパート

事件を受け、横浜市の林文子市長は、6日の会見で「なんて痛ましいことなんだと。本当に胸がつぶれる思いでした」とした上で、「今回のケースはについては、しっかり検証して対応を検討していく」と述べた。

(「プライムニュース イブニング」3月6日放送分より)