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京都に12m超「巨大こけし」現る! でもなぜか寝転がってる…“謎展示”の正体

カテゴリ:話題

  • 大迫力の“こけし”にネット騒然「この前までは立ってた」という目撃情報も
  • 「腰を痛めた」「枕をあげたい」…ネット上は大喜利状態
  • 横になった理由は切なかった…でも歌って喋る姿はかわいい

この前は立っていたのに…

東北地方の郷土玩具として知られる、こけし。
円筒状の胴と球体の頭から成るろくろ細工の木製人形で、頭には女の子の顔が描かれ、胴は赤・黄・緑といった色使いで花柄などの装飾が施されている。

子どもの頃、古い家に飾られているのを見て、どことなく気味の悪さを感じていたという人も少なくないだろう「こけし」が、この春、恐怖を吹き飛ばすほど大きくなって京都に出現した。
3月1日にあるツイッターユーザーが、京都市左京区で捉えた、その姿がこちら!

京都市美術館別館の前に横たわる巨大なこけし。入り口をふさがないよう端に寄っているが、その体長は建物の半分以上を占めている。
頭より小さい土台部分もずいぶん幅があるようで、近くを歩く人の身長を超えるサイズだ。横たえた左半身の下には、緑色のシートのようなものが敷かれている。
こけしの表情はやわらかく、赤く染まった頬と色鮮やかな着物の柄がかわいらしい。

それにしても、デカすぎる…撮影者のあずきパンダ(@lhJZL6WV9smHlHm)さんが言うように、「なぜここにいるのか、そしてなぜ転がっているのか( °Д° )」と疑問が尽きない。
仕事帰りに書店に向かう際、巨大こけしに遭遇したというあずきパンダさん。こけしを見た時の感想をこう話してくれた。
「なんでここにこんなものが寝てるの!? と固まって、次の瞬間には写真を撮ってました。驚きと同時に、好きやわ~!と思いました」
また、周囲には「物憂げな歌」が流れ、「女の子の声で、聞き続けると頭から離れなくなるやろな、という感じの歌」だったといい、謎は深まるばかりだ。

突然現れた巨大こけしに驚いたツイッターユーザーからは、「こけしが、こけてる!」「涅槃仏みたい」「B級ホラー映画のワンシーンかな?」「こっちに転がってきそう、でもかわいい」などのコメントが寄せられている。
寝転がっている理由については、「立ちすぎて腰を痛めた?」「安全のため?」などの推測が展開され、「枕をあげたい」という声も上がって、投稿には1万を超える“いいね”がついた。(3月14日現在)

さらに、巨大こけしを同じ場所で見たというユーザーからは、「この前見た時には立っていた」という目撃情報が多数寄せられた。その姿もインパクト大だ。

Yotta『鬼セレブレーション展』展示風景 (c)京都文化力プロジェクト、京都芸術センター(撮影:来田猛)

曇り空の下、直立する巨大こけし。立ち姿になると、その大きさが際立つ。しかし、なぜ寝転ぶことになったのか?
美術館の施設前にあるということは、企画展などに関連した作品のひとつで、建物に入りきらなかったために、やむを得ず外に展示しているのだろうか?

調べていくと、巨大こけしの展示には京都市美術館ではなく「京都文化力プロジェクト」が関わっていることが判明。同プロジェクトの企画・運営に携わる京都芸術センターの山本麻友美さんに展示の理由を伺った。

「2月28日から横になりました」

ーーなぜこの場所に巨大こけしが展示されているの?

京都府、京都市、京都商工会議所などで組織される「京都文化力プロジェクト」は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会等を契機として、日本の文化首都・京都を舞台に行われる文化と芸術の祭典です。
京都から多彩な文化・芸術を世界に発信するとともに、国内外の人々と交流・協働し、新たな創造の潮流を起こしていくことを目的としており、こけしはこの一環で開かれている展覧会の展示作品のひとつです。


ーー「以前は立っていた」という情報もありますが、ポーズが変わった理由は?

展示を開始したのが2月16日で、24日までは立っていました。25日~27日に展示替えを行い、28日から横になっての展示になりました。
展示場所は市の条例が定める風致地区にあり、景観に関する条例などを考慮して、途中で横になるというプランになりました。
横になった状況を見た方々が、理由を想像してださっている状況が生まれたことは、とてもありがたいと思っています。
これをきっかけに、現代美術のことや景観のことなどを考えて話しあうきっかけになればと思います。

とにかくデカいこけし(撮影:あずきパンダ‏さん)

ーー寝ていると、作品が傷つく可能性があるのでは?

地面に直接作品が触れないように緑色のシートを敷くほか、展示時間中は監視スタッフが常駐しています。
夜間はコーンなどを立てて、立入禁止にしています。

木製ではありません

ーー巨大こけしの正体とは?

アートユニット「Yotta(ヨタ)」さんの「花子」という作品です。こけし型のバルーンで、木製ではありません。
2011年に制作され、これまでに日本各地で展示されていますが、屋外での寝ころんだ形での展示は今回が初めてです。


Yottaの木崎公隆さんと山脇弘道さん作の「花子」は、淘汰されていくであろう日本カルチャーの価値を世界へ発信する「イッテキマスNIPPON」シリーズの第2弾として、東北地方に伝わる伝統こけしをモチーフに制作された。
12.5m×5mの大きさで、ターポリン、ステンレス、鉄などでできており、大阪・香川・東京・宮城・愛知・長野で展示されてきた。
Yottaの山脇さんは、今回の展示について「この巨大な大仏(涅槃像?)をも連想させる「花子」と共に、みんなで私たちの風景を作っていけたらと思います」と話している。

Yotta『鬼セレブレーション展』展示風景 (c)京都文化力プロジェクト、京都芸術センター(撮影:来田猛)

ーー周囲に流れていた「物憂げな歌」は何の曲?

「ずいずいずっころばし」と「あーぶくたった」という童謡で、「花子」が歌っています。
歌の他に、「やっぱり京都はいいところ」「ゆっくりしていってね」「ご飯たべた」などのいくつかのフレーズを20秒ごとに話しています。



夜は足元に置かれた照明に照らされている「花子」。暗闇にぼんやりと顔が浮かぶ様はちょっと不気味ではあるが、歌いながら可愛らしい言葉を投げかけてくるところを想像すると、微笑ましい。
反響に対して、山本さんは「花子を擬人化して『疲れたので横になっている』『腰が痛い』『山口百恵が引退した時のマイクの生まれ変わり』などと話してくださる方がいるのは、興味深いです」と話し、大喜利のようになっている状況を好意的に受け止めているようだ。

巨大こけしの「花子」は、3月17日までの10時~17時に展示される。
京都文化力プロジェクトでは、石焼き芋販売車の作品「金時」など、他にもYottaの作品を展示している。すぐ近くには京都市美術館とその別館もあるので、京都を訪れた際にはぜひ芸術文化に接し、「花子」に会いに行ってみてほしい。