ご当地アイドル自殺訴訟 「辞めるなら1億円支払え」とパワハラか?事務所側は完全否定で争う姿勢

  • 愛媛のご当地アイドル「愛の葉Girls」元メンバーが自殺
  • 遺族側は、社長から「辞めるなら1億円払え」と言われるなどパワハラ受けたとして提訴
  • 事務所側は完全否定し争う姿勢

「真実を明らかに…」 ご当地アイドル自殺で事務所を提訴

2018年3月、愛媛県のご当地アイドルとして活動していた中、自ら命を絶った大本萌景(ほのか)さん(当時16)。 
遺族は「所属事務所のパワハラが原因で自殺した」として提訴し、18日、その裁判の第1回口頭弁論が開かれた。

訴えを起こした家族は、萌景さんの遺影を手に東京地裁に入った。
そして、記者会見で胸のうちを語った。

大本萌景さんの母・幸栄さん:
アイドルと親の関係というのは本当に複雑で、一言では言い表せるものではないと感じております。
萌景はもう何をしても、戻ってくることは二度とありません。何よりも真実を明らかにするために、この訴訟を提起しました。

高校転校めぐり「アイドル辞めるなら1億払え」

「歌って・踊って・耕して」がキャッチフレーズの農業アイドル「愛の葉(えのは)Girls」のメンバーとして活動していた萌景さん。
活動しつつ通信制の高校に通っていたが、2018年に全日制の高校への転校を希望。
萌景さんは所属事務所からすでに入学金などを借りており、さらに進学費用も借りる約束になっていたという。

しかし原告側によると、事務所は学校への支払い予定日の前日になって、費用の貸し付けを拒否。
その夜、萌景さんが社長に電話すると「愛の葉をやめるのであれば1億円支払え」というような話をされたという。
萌景さんが自宅で命を絶ったのは、その翌日のことだった。

萌景さんの姉は、去年10月の会見で「脅しに近いことを言われて、それが(自殺の)きっかけかなと…」と語った。

「マジでブン殴る」LINEメッセージにパワハラ証拠か

さらに、遺族側は萌景さんが事務所から過重労働を強いられ、社員からパワハラを受けていたことも自殺の一因になったと主張。総額約9300万円の損害賠償を求める裁判を起こした。
18日から始まった裁判で、被告側は、パワハラや過重労働にあたる行為はないとして、遺族側の主張に対して全面的に争う姿勢を示した。

原告側がパワハラの根拠としてあげた、社員A氏と萌景さんのLINEのやり取りの中で「次また寝ぼけたこと言い出したらマジでブン殴る」というメッセージ。

事務所側の弁護士は、文章の後に頬を“パンチ”する絵文字がついていることを挙げ、「萌景さんが悩んでいるときに激励をする意味で送ったLINEであり、その直後、萌景さんは舌を出した写真を社員Aに送っている」と主張。

さらに、事務所側は転校費用の貸し付けの撤回や、違約金1億円の請求も否定。
弁護士は、「すでに入学金と制服代を萌景さんに貸しており、(転校費用の)12万円だけ貸さないということは常識的に考えてありえないことと思う。1億円払えと佐々木社長が萌景さんに発言したことはありません」と主張した。

16歳の命はなぜ失われたのか。
双方の主張が真っ向から対立する中で、真実は明らかになるのだろうか。

(「プライムニュース イブニング」2月18日放送分より)