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胃がんを防げ!「こっそり減塩作戦」も…塩分取り過ぎ対策企業続々【新潟発】

カテゴリ:地域

  • 新潟県が胃がん罹患率1位…一体なぜ?
  • 減塩に取り組む企業続々…その方法は?
  • イメージ払拭へ…「こっそり減塩作戦」

胃がん罹患率1位は新潟…塩分取り過ぎ原因か

厚生労働省は今年1月、ガンに関する統計を発表。その中で胃がんの罹患率について、新潟県が全国1位という結果だった。いったいなぜ新潟県が1位となったのか…。
主な原因とされているのが、塩分の取り過ぎ。新潟県内各地で広がる塩分の摂取を控える減塩の取り組みを取材した。

厚生労働省が掲げている1日の食塩摂取量の目標は、成人男性が8グラム未満、成人女性が7グラム未満。しかし、新潟県民は…

薬剤師・髙橋由紀子氏:
新潟県の人たちは10グラムを超えているというデータも出ている。塩分をしっかり取っていた環境があって、もともと塩分を取り過ぎている県。

県によると、新潟県の1日あたりの平均食塩摂取量は減少傾向にあるものの、全国平均をやや上回っている現状がある。塩分を取り過ぎると体にどのような影響を与えるのか。

栄養指導などを行うしなの薬局 薬剤師・髙橋由紀子氏:
WHOが去年出したデータでも、胃がんになる方は食塩の摂取量が多かった。関連性はあると思う。(塩分の)摂取量を減らせば減らすほど、胃がんや高血圧疾患のリスクが下がるといったデータが出ている。

減塩に取り組み企業続々…その方法は?

こうした中、近年の減塩ブームもあり「減塩」と書かれた商品が数多く登場。
新潟県内でも減塩に取り組む企業が燕市に…。パナソニックエコソリューションズ社・新潟工場では、その秘密は社員食堂にあるという。それは…
メニューの一つ一つに表記されている「塩分量」だ。

パナソニックエコソリューションズ社・新潟工場の社員食堂

井上綾夏アナウンサー(新潟総合テレビ):
塩分量1.3グラムの炒め物に0.4グラムのサラダ、そして1グラムの揚げ出し豆腐全部で塩分量は2.7グラムです。自分がどのくらい塩分を摂取したのかとってもわかりやすいです。

「塩分摂取量がわかりやすい」とリポートする井上綾夏アナ

「見える化」することでメニューを選びながら頭の中で塩分量を計算する事ができる。そしてそのメニュー全てに減塩の手間がかけられているという。

栄養士・清田和真氏:
だしをうまく使って、うまみの相乗効果を狙っています。塩も極力使わないようにしている。

和食メニューの基本となるだしはしいたけ、昆布、そしてかつお節の三種類で、うま味を引き出し薄味を感じさせない工夫がされているという。

社員からは「おいしいです」「結構濃い味が好きですが、(減塩は)気にならない」などと評判だ。

さらに食堂にはもうひと工夫。醤油さしを傾けても一滴ずつしか出ない。醤油をかけすぎないように、使用量を調整できる醤油さしが採用されている。

一滴ずつしか出ない醤油さし

食堂にいた男性からは「しょうゆがぽたぽた落ちるのしかないので、もっとかけたいと思うことはあるが、考えてくれているので良いと思う」などと評価する声が。
なぜここまで徹底して減塩に取り組むのか。

人事総務部・山口均氏:
以前は“高血圧者”が多かった。年齢層が高くなっているのが実態。食事の部分から体質を変えていこうと。

取り組みの成果は健康診断に…。取り組む以前は高血圧の人の割合が12%以上だったが、2016年度はおよそ半分にまで減った。

人事総務部・山口均氏:
血圧が高いと色んな病気に発展するので、そういった予防のために減塩活動を続けていきたい。

「減塩活動を続けていきたい」と話す山口氏

イメージ払拭へ…「こっそり減塩作戦」

減塩の取り組みは三条市のスーパーでも…

マルセン(新潟・三条市)

マルセン・太田雅悠専務取締役:
こっそり市民の健康につながったらいいなということで…こっそり。

市内のスーパーで行われているのは「こっそり減塩作戦」。三条市と地元スーパー3店舗が手を組みお客さんに内緒で惣菜に使用する塩分量を少なくしている。

井上アナ:
揚げ物などの香ばしい香りがするお総菜コーナーですが、この中にも減塩のメニューが含まれているということです。減塩の表記は一切ありません。

実は販売されている惣菜およそ50品のうち、3品が減塩に力を入れている商品。見た目はごく普通の総菜だ。

「減塩」表記がない総菜

マルセン・太田雅悠専務取締役:
減塩だから味が薄くてもしょうが無いとか、おいしくなくてもしょうが無いというイメージを払拭したい。

4年前に始まった「こっそり減塩作戦」。お客さんの反応は?

女性客:
(減塩メニューが含まれているのに気づいたことある?)ないです。

女性客:
(こういったスーパーで減塩メニューが置いてあるのは?)うれしい。結構年配の方がこのお店に来てるから嬉しいと思う。

これまで減塩に気づいたお客さんはいないと自信を見せる太田専務。では、減塩の総菜を1つ混ぜてもらい食べ比べてみた。

井上アナ:
減塩と聞くと味が薄いのかなとか、食べ応えが半減するのかなと思ったけど、どれも互角の戦いですね。

マルセン・太田雅悠専務取締役:
マルセンで総菜買って食べれば塩分は控えめだし、ちゃんとカロリーやバランスを考えて作ってるところまでもっていきたい。それもこっそりと、どんどんと品数を増やしていければと思う

「どんどん品数を増やしていければ…」太田専務(左)

広がる「減塩ブーム」。一人一人が塩分量を意識して、コントロールしていくことや企業や行政の後押しが健康延伸への近道といえそうだ。

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