くしゃみをおさえるのは“手”じゃなく“肘の内側”ってホント? インフル感染防ぐ「エチケット」を聞いた

カテゴリ:暮らし

  • 「くしゃみの時に手でおさえるのは感染防止にならない」というツイートが話題
  • とっさの際の“エチケット”は「上着の内側や袖で覆う」
  • 厚生労働省「手でおさえるても隙間から飛び散ります」

猛威を振るうインフルエンザ

インフルエンザが、いまだ全国各地で猛威を振るっている。
1月28日~2月3日までの1週間のインフルエンザの患者数は、1医療機関あたり43.24人で、調査開始以来過去最多だった前週の57.09人からは減少した。推計患者数は約167万人で、前週よりも約55万人減少したが、流行は続いていて厚労省は警戒を呼びかけている。

刑務所などの施設では集団感染につながったケースもあり、職場や家庭内で感染が広がらないかと戦々恐々としている人も多いのではないだろうか。
こうした中、くしゃみの時に手でおさえるのは感染防止にならないというツイートが話題を呼んでいる。

咳やくしゃみをする際、周囲に飛散しないようにとっさに手でおさえる人は多いと思うが、関連ツイートで厚労省のサイトに詳細があるとのことで見てみると確かにあった。

口を手のひらで抑えるのは「悪い事例」という

厚労省のサイトでは感染症を他人に感染させないための「咳エチケット」がまとめられていた。そこでは、「悪い事例」として、「何もせずに咳やくしゃみをする」とともに「咳やくしゃみを手でおさえる」と書いてあり、「手でおさえると、その手で触った周囲のものにウイルスが付着します。ドアノブなどを介して他の人に病気をうつす可能性があります」と注意喚起も記されていた。

では、手でおさえるのでなければどうするのが正解なのか。
正しい咳エチケットとしては「①マスクを着用する」「②ティッシュ・ハンカチなどで口や鼻を覆う」「③上着の内側や袖で覆う」と紹介されていた。

正しい対処法の一覧

とっさの際に「上着の内側や袖で覆う」ことがなぜいいのか?厚生労働省の健康局・結核感染症課の担当者に話を聞いてみた。

「手でおさえても隙間から飛び散ります」

ーー咳エチケットを公開した理由は?

インフルエンザなどの病気を予防するためには、飛沫感染を防ぐことが大切ですが、単純に手で口をおさえただけではほとんど意味がありません。
正しい対処法を皆さんにまねしてもらえるよう、公開させていただきました。


ーー日本は咳やくしゃみをする際、手で口をおさえる人は多い?

具体的な統計などはありませんが、個人的な感覚では多いと思われます。


ーー手でおさえてはいけない理由は?

個人のおさえ方にもよりますが、手でおさえても隙間から唾液の飛沫が飛び散ってしまうことがほとんどです。そして多くの方は、その手を洗わずにいろいろな場所を触る傾向にあります。これでは、ウイルスを拡散しているのと同じです。


ーー袖で覆うことを勧めているのはなぜ?

袖で覆うことは、あくまでティッシュやハンカチがない場合の緊急の対処法として勧めています。突然の咳やくしゃみにも、とっさに対応できます。
咳エチケットの中でお勧めする対処法は、やはりマスクの着用です。鼻から顎までしっかりと覆うことで、感染の予防効果が期待できます。


ーー口を手でおさえるのと袖で覆うのでは、飛沫が飛ぶ範囲などに違いはある?

個人のおさえ方にもよるので、はっきりとした比較はできません。ただ、政府広報のデータでは、くしゃみは約2メートル前方まで飛ぶとされています。
これよりかは、袖で覆う方が飛沫の飛ぶ範囲を抑えられると思います。

手でおさえたら、可能な限りすぐ洗って

やっぱり手洗いが大切

ーー咳やくしゃみを手でおさえてしまったら?

ウイルスを広げないためにも、可能な限りすぐに手を洗うことを勧めます。ティッシュで覆った場合も使用済みの紙はすぐに捨ててください。


ーー感染経路として気をつけるべき場所は?

ドアノブなど、不特定多数が触れる場所には気を付けなければなりません。ウイルスは唾液のしぶきから簡単に付着します。今は手をかざすと自動で水が流れるところが増えましたが、水道の蛇口も感染経路となる可能性があります。


ーーウイルスを拡散しないためには?

基本的な対処になってしまいますが、一番は感染しないこと、ワクチンを接種することです。このほか、空間の湿度を適切に保つことも大切です。空気が乾燥すると気道の粘膜が乾き、のどの防御機能が低下します。目安としては、50~60%に保つことを推奨しています。
感染してしまった場合は、栄養をしっかりと摂取して十分な休養を取ってください。

マスクも忘れずに

咳やくしゃみが出る時にやってしまいがちな、手で口をおさえるという行動にあまり意味がないとは驚きだった。袖で覆うのはあくまで“非常手段”とのことだったが、感染しない、させないためにも、ティッシュやハンカチがない時の対処法として覚えておくことをお勧めしたい。