地方の技術結集し“フィギュアスケート靴の刃”開発…大会デビューの結果は?【新潟発】

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  • 新潟の企業の得意な技術集めて開発した「燕製ブレード」
  • 国体で公式大会デビュー…その実力と結果は?
  • 「燕にとってプラスになる。できれば世界に出したい」

地方企業の技術集めて「燕製ブレード」開発

フィギュアスケートのブレード、いわゆる“スケート靴の刃”は、そのほとんどが海外製。しかし新潟・燕市にある複数の企業が、それぞれの得意とする技術を結集し、「燕製ブレード」を開発。その燕製ブレードがこの度、国体で公式大会デビューを果たした。
開発した人たちの思い、そして燕製ブレードの実力は…

開発された「燕製ブレード」

北海道・釧路市で1月31日に行われた国体のフィギュア競技。
本番を前に練習に臨んでいたのは、新潟県代表選手として成年男子の部に出場した伝井達さんだ。

練習する伝井達さん

手に持っているスケート靴のブレードは燕市で製造されたもの。

海外のブレードが主流となっている中、燕市の企業などが地元の金属加工技術を使ってオリジナルのブレードを製造しようと2017年に研究会を立ち上げた。

ブレード開発研究会・徳吉淳会長:
燕市はいろいろな技術を持っている企業が多いので、それぞれの強みを生かして1つのものを作ると非常に良いものができるのではないか。燕でしかできないブレードができたらいい。

1社では採算がとりにくいブレードの製造・開発。溶接やレーザー加工など複数の企業がそれぞれの得意とする技術を持ち寄り、軽くて丈夫なブレードを作るために試作・改良を繰り返してきたという。

公式大会デビュー…その実力は?

2018年3月には宇野昌磨選手のコーチを務める岡﨑真さんが試滑走。試滑走を終えた岡﨑さんは、「最初に氷に乗った時に若干の不安定・違和感を感じた部分があった。エッジの研磨によるものなのか…」などと分析。

こうした意見をもとに改良を重ねる研究会の取り組みに、伝井さんも新潟県スケート連盟の理事長として携わってきた。
そして研究会の立ち上げから約1年半…
開発はまだ途上だが、燕製ブレードは、1月31日に公式大会デビューを果たしたのだ。伝井さん自ら10年ぶりに現役復帰し、燕製ブレードを履いてリンクに立った。

燕製ブレードを履いてリンクに立った伝井さん
演技を終える伝井さん

伝井達さん:
やっぱりよく滑る。私の技術では一蹴りでなかなか滑って行かないところをサポートしてもらい、体力がなくてもスピードが出せる。逆にトップ選手であれば温存した体力を難しい4回転ジャンプや難しいステップ・スピンに使える。

無事に演技を終えた伝井さん、そして燕製ブレード。滑り心地にまずまずの手ごたえを感じたようだ。

伝井達さん:
燕にとってもプラスになる。産業としてプラスになると同時に、選手にとってもプラスになる。日本のスケート界、できれば世界に出したい。

「世界に出したい」と語る伝井さん

現在、第3弾の試作も進められているメイドイン燕のブレードが、世界へ羽ばたく日はそう遠くはないかもしれない。

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