木の温もりと香りに包まれて…オフィスも“木質化”で集中力アップ!

  • 木材の持つ吸音効果で 緊張感を和らげ集中力を高める効果
  • 人工林の有効活用と環境改善に オフィスの木質化に補助金
  • 住宅だけでなくオフィスも木質化することで林業復活に期待

木材が見いだした新たな価値

薄さ0.2mmに削られた天然木が照らし出す、柔らかな明かり。

薄さ0.2mmに削られた天然木を透して照らす照明器具

国内外506社が参加した、日本最大級の住宅・建築関連の見本市。
40回目を迎えた2018年の展示内容には大きな変化が見られ、住宅用資材として使用されていた木材をオフィスに活用する試みが、初めて紹介されていた。

こちらは家具デザイナーと複数の工務店がタッグを組み制作した、木材を利用した新たなオフィス。

座ると柔らかな木の香りに包まれる。

香りだけでなく、この木製のオフィスデスクには、仕事の効率をアップさせる、ある秘密があった。

そのテーマは「集中と連携」。

視線の高さや吸音効果で“集中力アップ”

わざわ座・ 伊藤夕歩理事:
座っていただくとわかるんですけど、本当に目線の高さに合わせて、周りからの視線が切れて、集中して仕事ができるようになっています

さらに、木材ならではの集中力を高める効果も。

わざわ座・ 伊藤夕歩理事:
金属とかプラスチックに比べると、木の方がやはり吸音がいい形だったり、もちろん反響とかあるんですけど、それがすごく柔らかく、緊張感なく仕事ができる

視界から周囲を遮断

絶妙な高さのパーティションで連携にも配慮

一方で、絶妙な高さに設計されていて、少し立ち上がったり少し動けば、すぐに打ち合わせもでき、同僚との連携にも配慮した空間になっている。

福岡県の木の名産地、大川市が地元の家具店と連携した地域材開発プロジェクト「SOUSEI」。
パーツを自由に組み合わせ、自分だけのワーキングスペースを演出できる木材を初出展した。

地域材開発プロジェクト「SOUSEI」

よい家を作るノウハウをオフィスに転用する。

背景には、人工林の有効活用と環境改善をもくろみ、オフィス空間の木質化に補助金を出すなどの国の狙いもある

持続可能な社会実現と日本の林業の復活へ

――持続可能な社会を作るためにも木を使うという形ですか?

わざわ座・ 伊藤夕歩理事:
そうですね。今までとは違う、住宅だけでなく職場にも使っていくことで、どんどん循環ができるようなことにも関わっていきたいと思っています

経営コンサルタントの松江 英夫氏は、
日本は先進国第3位の森林の国。国土の約7割は森林で非常に豊富な資源があるわけだが、一方で林業はいろいろな課題を抱えていて衰退の一途にある。例えば需要だと住宅の着工件数は人口が減少しているので減っている。かつ輸入材が安価で投入されるので国内の木材の需要が高まらない。生産側も人手不足だとか高齢化で従事者が減っている。これをどう立て直すかが喫緊の課題。こうした中でのオフィスでの需要、新しい内需が起こると林業全体の復活につながると思う」と指摘する。

(「プライムニュース α」12月25日放送分)