「渋谷区の自粛要請はギリギリ」日本ハッピーハロウィン協会は“暴徒化”をどう見た?

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  • 週末、渋谷はハロウィーンで集まった群衆でトラブルが相次いだ
  • 警視庁によると、暴行事件や痴漢、盗撮などで5人を逮捕
  • 日本ハッピーハロウィン協会「ハロウィーン=馬鹿騒ぎと捉えられるのは残念」

28日午前1時ごろ、ハロウィーンを楽しむために大勢の人が集まった渋谷のセンター街で、軽トラックが若者らに囲まれ、横転させられた。
群集は一部暴徒化し、軽トラックを揺らしたり、上半身裸の男が軽トラックの上に乗るなど、大騒ぎをしていた。

警視庁は器物損壊事件として捜査しているが、この他にも渋谷駅周辺では27日夜から28日朝にかけて、暴行事件や盗撮、痴漢などで5人が逮捕されている。

若者らに横転させられたトラック(画像:視聴者提供)

近年、日本でも盛り上がるイベントとなったハロウィーンだが、一方で、渋谷などでは若者たちの大騒ぎの場と化すなど、本来の主旨とは違ってきてしまっている側面もある。

「ハロウィーンの楽しい文化を広めたい」という目的で、2010年に発足した日本ハッピーハロウィン協会はこの現状をどう見ているのだろうか? 「かぼちゃ王子」と名乗って活動を続ける、同協会の岡本恭和代表に聞いた。

「ハロウィーン=馬鹿騒ぎ」と捉えられるのは残念

――今年も渋谷では、仮装した若者が大騒ぎをしています。

協会としては、「仮装して騒ぐ」ということを推奨していません。渋谷で騒ぎが起きたことは承知していますが、基本的にハロウィーンは地域の街おこしなどとして開催していることが多いんですよね。それを応援しようと活動を始めました。仮装して楽しむのもいいんですが、ハロウィーンの本来の意味を理解してほしいですね。

その中で、「ハロウィーン=今回のような馬鹿騒ぎ」などとマイナスイメージに捉えられるのは残念です。若者たちはハロウィーンの由来を知らないか、都合のよい解釈をしてしまっているようです。

――元々、ハロウィーンとはどのようなものか?

古代ケルト民族の地で発祥した文化が、アメリカに広まった後に日本にも伝わってきました。自然崇拝のあるケルト文化は、森林を愛する日本文化に近いところがありますし、妖精や神話から由来する部分も似ています。

この点で日本人としては参加しやすいと思いますし、このようなイベントが今まではありませんでした。また高齢化社会が進む中、老若男女がコミュニケーションを図れる地域のお祭りを増やした方がいいとも考えていました。「ハロウィーン」がちょうど良いきっかけになるかと思い、2010年に協会を立ち上げています。

「渋谷に行けば何かある」と思って集まっているのでは

――渋谷では逮捕者が出ました。なぜこのようなことが起きると考える?

騒いでいるのは若者たちが中心ですよね。刺激がほしいのでしょう。「渋谷に行けば何かある」「目立ちたい!」と思って集まっているのではないでしょうか。昔から渋谷には、「何か危険な感じがする魅力」があると思うので、やはり皆さん、そういうのを求めているのだと思います。これができる場の一つが「ハロウィーン」になってしまったのでしょう。

実は、渋谷のクラブでは昔からハロウィーンイベントが開催されていて、終わった後に仮装した参加者がそのまま街に繰り出していました。この様子がよくSNSにあがっていたので、「渋谷に行けば仮装した人がいっぱいいる!」ということで次第に人が集まってきたのだと思っています。

――このような騒動になるのではあれば、何か規制するべきか?

騒いでしまったという事実は悪いのですが、それを規制などで締め付けるのはちょっとおかしいのかなと考えます。「何が起きたのか」という事実を把握し、業界などそれぞれで解決策を考えていただき、いい方向に変えていけるといいですよね。

ハロウィーンは世界的に愛されているお祭りで、日本でも良いお祭りに変えていけたらいいなと思っています。当然、騒いで迷惑を掛けた若者たちは「あの時は失敗したな」と反省してもらい、「自分の子どもたちにはそんなことさせないよ」という人も数年後には出てくるはずです。

――例えば、川崎市で行われているハロウィーンパレード「カワサキ ハロウィン」では問題が起きているイメージはありませんね?

運営がしっかりしていますよね。有料でパレードに参加させ、観客を楽しませる工夫をしています。パレードに参加するのは2000人ほどですが、見に来る人は10数万人です。渋谷の場合は参加者ばかりで見に行く人はあまりいませんよね。

渋谷でも見せる工夫を考えれば 例えばストリートに若い人たちのステージを作ってしまえば、そんなに大きなトラブルは起きないと思います。

渋谷区が出したハロウィーンについての自粛要請も参加者はあまり知らなかったのでしょう。今回、土曜日にこれだけ人が集まったのは、私としては予想外だったんですけども、昨日はさっぱりだったようですね。やっぱり「土曜日の夜は遊びたい」ということもあったのでしょう。

「渋谷区の自粛要請はギリギリ」

――渋谷でのハロウィーン。今後はどうしたらいいと思う?

対応が遅いと感じました。渋谷区の自粛要請もギリギリでしたし、早い段階から来年はこうするんだという内容を決めるべきだと思います。実際に参加している人たちや町内会の人たちなど、いろいろな声をたくさん聞いて、大人も子どもも一緒になって「もっと楽しむにはどうしたらいいか」を考えたらいかがでしょうか?

あれだけの集客力があるということは、絶対に良い効果もあるはずです。それを、お互いに良いところを取らないともったいないですよね。とにかく未来に向けてやっていくことが必要だと思います。

渋谷区長が自粛要請の会見を開いたのは23日、若者には届いていなかったのだろうか。
ハロウィーンの本番31日は今週水曜日だが、週末のような暴徒化する騒ぎにはならないことを願いたい。