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ロボットやAIで無人化「スマート農業」で効率化・収益アップ! 収穫の秋が激変中

  • ロボット技術やAI 情報通信技術を活用し省力・高品質生産が可能に
  • ドローンでキャベツの生育状況をチェック&ピーマンの自動収穫化
  • 畜産にもスマート農業を導入!ウシの健康状態を24時間スマホで確認

10年で4割以上も減少している農業就業人口。本格的な秋を迎え、各地で収穫作業がピークになる中、めざましテレビ「ココ調」取材班が向かった先では…

ココ調取材班:
すごいすごい!あちらで畑をトラクタが耕しているんですけれども、人が乗っていませんよ!無人トラクタです

今、日本の農業を激変させているのが、ロボットやAIなど最新技術を使った「スマート農業」。

東京ドーム3.5個分という広大な農地を1人で耕していた農家の岩崎新一さんは、自動運転トラクターを導入したことで、労働時間を大幅に短縮することができたという。

農家 岩崎新一さん:
農家って昔から大変っていうイメージがあったんですが、ロボットトラクタでボタンを押せば機械が勝手にやってくれる。スマート農業って最高ですね

そんなスマート農業は、自動運転トラクターだけではない。

上空から畑を監視するドローン、自動で野菜を収穫するロボット、さらには牛の健康を24時間見守るAIシステムまで登場!

今回のココ調は、食を支える最先端テクノロジー「スマート農業」を調査する。

ドローン撮影で生育状況がわかる!雑草や害虫も発見

最初にやってきたのは、茨城県茨城町のキャベツ農家。導入したスマート農業を見せていただこうとしたのだが…

キャベツ農家 平澤協一さん
今日はキャベツ畑観察に行く日なんですけれど、家で大丈夫です

藤井弘輝アナウンサー
え?観察に行く日なのに行かないんですか?

キャベツ農家 平澤協一さん
行かないんです。それで大丈夫なんです

畑に行かずに作物を観察するとはいったいどういうことなのか?

そこで、自宅から約1km離れたキャベツ畑に行ってみると…

藤井弘輝アナウンサー:
えっドローン!?畑でドローンが飛んでいますよ!

キャベツ畑の上を飛行するドローンを発見。最近ではドローンを使った農薬散布も決して珍しくはないが…

藤井弘輝アナウンサー:
薬品とかまいてるかなと思ったんですけど、そういうわけでもないですね

ドローンを操縦していた人に話を聞いた。

スカイマティクス 伊達卓馬さん:
今、ちょうどキャベツの生育状況をドローンで撮影していました

こちらで導入しているスマート農業は、ドローンを使って作物の生育状況を調べるというもの。

上空からドローンが撮影したキャベツ畑の画像をAIが解析して、大きさが十分なキャベツはピンク、サイズが小さいキャベツは青などとサイズ別に色分けして表示されるため、キャベツの生育状況が一目瞭然なのだ。

さらに、雑草の生えている場所や虫食いなども分かるので、ピンポイントで農薬散布などの手入れをする場所を決めることもできる。

これまでは、丸1日かけてキャベツの生育状況のチェックを目視で行っていたというが、 ドローンの操縦や撮影は専門業者が、画像解析はAIが担当。今や農家にとって、畑だけではなくパソコンの前も仕事場になっている。

キャベツ農家 平澤協一さん:
この玉は10cmから15cmになっているので、この畑は約1カ月後には収穫になる…というのもこの映像で分かるんです

導入費用は1回2万円から。生育不足や害虫による被害が減らせるため、収穫高を安定させる効果が期待できるという。

開発中の「ピーマン自動収穫ロボット」収量アップに期待

続いてやってきたのは、宮崎県新富町。

ピーマンをハウス栽培する農家で実験中のスマート農業は、ピーマン自動収穫ロボットだ。

ケーブルを伝って移動するこのロボットは、本体に取り付けられたカメラで撮影した映像をAIが認識。

収穫に適したサイズと判断すると、本体からロボットアームが伸びて茎を切断する。このようにして、自動でピーマンが収穫できるようになるという。

ピーマン農家 福山望さん:
収穫は24時間ロボットがやってくれるので、概算で2割くらいの収量アップまでいけるのではないかなと考えています

この自動収穫ロボットは今年中に完成する計画で、1台150万円での販売を予定している。

異変があればスマホに通知 24時間体制でウシの体調を見守る

最後は、栃木県那須町にある牧場。畜産農業でもスマート化が進んでいるということで、さっそく牛舎へ向かった。

藤井弘輝アナウンサー:
ウシの首あたりに何かついていますね。隣のウシもついているし、他のウシにも…これは何ですか?

那須高原今牧場 今知成さん:
24時間リアルタイムでウシの行動を教えてくれる装置です

ウシの動きを感知するセンサーが内蔵されたこの装置は、活発に動いている時間や休んでいる時間のほか、口をもぐもぐと動かしている反芻の時間など、細かな動きまで測定。

個々の活動パターンをAIが分析して、病気など普段と違う動きを感知した場合、「44番の牛は疾病の疑いがあります」などと即座にスマホへ通知してくれる。

藤井弘輝アナウンサー:
この子はどうしたんですか?

那須高原今牧場 今知成さん:
この子は活動量と反芻が少し弱いというので、疾病疑いの通知が来たんですね。

藤井弘輝アナウンサー:
確かに、心なしか元気がなさそうに見えますね。

那須高原今牧場 今知成さん:
最初の処置として、栄養ドリンクを飲まして様子を見ようかなと。

藤井弘輝アナウンサー:
なかなか毎回、目視では見つけられないですものね。

那須高原今牧場 今知成さん:
いっぱいいるので、なかなか全部見てっていうのはできないですね。

約200頭のウシがいるこの牧場では、これまで牛の様子の確認は朝と夕方の2回の見回りだけだったが、AIシステム導入後は24時間、ウシの体調を確認することが可能になった。

また、牛舎から遠く離れた場所にいると、従来は気づくことができなかったウシの発情の兆候にも、即座に送られてくる通知によって素早い対応が可能になったという。

その結果…

那須高原今牧場 今知成さん:
発情発見率が2倍くらいになりました

ウシの種付けが導入前の2倍に増加したということで、これはモ~手放せない。

ちなみに導入費用は1頭あたり約3万円かかるが、病気の早期発見や種付けが倍になったことで出産数が増え、1頭あたり年間で約24万円の収益アップが見込めるという。

作業が効率化されて収益がアップするなど、まさにいいこと尽くめのスマート農業。

今回取材した農家たちによると、パソコンやスマホは今や農業に欠かせない「農機具のひとつ」になっているといい、中には、3Dプリンターなどを使ってオリジナルのスマート農具を自作する人もいるそうだ。

2008年に約298万6000人だった農業就業人口は、2018年には約175万3000人へと10年間で4割以上減少しているが、続々と登場する最先端技術を活用したスマート農業は、農家の人手不足解消にも期待されている。

(「めざましテレビ」『ココ調』9月27日放送分より)

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