災害時インフラ最新情報はこちら

注目を集める雅子さま 両陛下ご即位から3ヶ月を振り返る

カテゴリ:国内

  • 即位から3ヶ月 天皇皇后両陛下は精力的にご公務にあたられた
  • 注目を集めた国際親善 英語や仏語で通訳を介さないスタイル
  • 「若々しさ」と「バイタリティ」・・・今後の「気がかり」は?

ご即位から3ヶ月 公務への取り組み

天皇陛下は8月1日、第199回国会の開会式に臨み、お言葉を述べられました。

ご即位から3ヶ月、天皇陛下は皇后さまとともに数多くの行事に出席されています。そのご公務への取り組み方は、新しいものもありますが、上皇さまの思いを受け継ぎ、人々に心を寄せるものとなっています。

天皇陛下がご即位したのは、5月1日。この日、朝見の儀で、初めてお言葉を述べられました。
「歴代の天皇のなさりようを心にとどめ」という言葉を使われ、これまで歴史を学ばれてきた陛下の思いを込められたように感じました。

そして、5月4日の一般参賀では、「皆さん」というわかりやすい言葉で、皇居に集まった多くの人たちに語りかけられています。
このように、陛下のお人柄がお言葉の中から見られるようになりました。

注目を集めた国際親善

こうした行事で、一番注目を集めたのが国際親善での場面でしょう。初めての国賓として来日したのは、アメリカのトランプ大統領でした。初めての面会では、天皇皇后両陛下は、通訳を介さず、英語で直接会話されています。また、フランスのマクロン大統領夫妻が皇居を訪ねた際にも、陛下は英語だけでなく一部フランス語を使い直接会話され、皇后さまはもっぱらフランス語を使い会話されていました。

このように相手の母国語を使い通訳を介さず会話されることは、上皇さまはなされなかったことで、両陛下の若々しさと相まって大きく報道もされました。中でも、皇后・雅子さまの笑顔はまばゆいばかりのものでした。

雅子さまの美しさにも感嘆の声

皇后さまは、5月1日、即位の礼に出席するため赤坂御所を出発されました。ティアラにローブデコルテという正装のお姿に、私たちは息をのみ感嘆の声をあげました。その美しさは、ご成婚の時にも劣らないもので、これからの皇室の弥栄を感じさせるものでした。

5月4日の一般参賀には、ひわ色のドレス姿で臨まれ、皇居を訪れた人たちは、その美しさを直接目にすることができました。日本人として皇室を持っていることへの誇りを世界に示した気持ちになったのではないでしょうか。ここまで、雅子さまがご公務に臨まれることが可能になった背景には、もちろん雅子さまご自身の思いや体調のご管理もありますが、宮内庁の立場から支える方々の存在があると思います。

西宮幸子女官長の存在も大きく、直接いろいろとご相談できる方がいらっしゃることは雅子さまにとっても心強いものだったと思います。また、加地正人侍従次長のように、雅子さまがお元気な頃からお仕えした方がそばにいることで行事の内容や時間割などについて、ご体調を鑑みた上で調整できる体制ができあがったことも、皇后さまにとってはプラスに働いたと思われます。

このように、59歳と55歳という天皇皇后両陛下の「若々しさ」「バイタリティ」に、皇室の魅力は一層増した気分になりました。同時に、お二人の思いの中には、これまでの天皇、特に上皇ご夫妻の思いを継がれていることは少しずつ明らかになっています。
お二人で行事に臨まれる姿、海外の賓客をもてなされる姿からも、いかに上皇ご夫妻のなされてきた基本となる「もてなし」の姿勢を受け継がれているかを知ることができます。

よく知られていたことですが、実は上皇ご夫妻も英語は堪能で、通訳を介さずにお話をすることもできました。特に上皇后さまの英語は、訳詩をするほどの力を持たれています。それでも、通訳という立場の方がそこにいることや、より正確な表現のためでしょう。必ず通訳をお願いされていました。両陛下の通訳を介さないお姿からは、新しい皇室像が感じられますが、ご両親の行事に臨む姿をご覧になられていたことが根本ににあり、そのお心を受け継いだ上で、お会いする方への気遣いを発揮されています。

多忙を極める秋以降のスケジュール

これからの両陛下のスケジュールを見ると、9月以降多忙を極められます。

9月には、秋田県での全国豊かな海作り大会、新潟県での国民文化祭、茨城県での国体、と土日が絡む地方でのご公務が続きます。
10月22日には「即位礼正殿の儀」で古式ゆかしい装束で高御座と御帳台に登り、陛下はそこで、国内外に正式に即位されたことを宣言されます。さらに、午後には「祝賀御列の儀」、いわゆる祝賀パレードにも臨まれます。

こうした行事のリハーサルなど、そのための準備が10月中は進められることになります。海外から王族や元首クラスの方々も参列のため来日し、両陛下も「もてなし」をされることになります。そして11月14日から15日にかけて「大嘗祭大嘗宮の儀」が行われ、儀式の後には、参列者などと、直会にあたる「大饗の儀」も行われます。

この後、三重県の伊勢神宮や奈良県の神武天皇陵、京都での茶会も予定されるなど即位のご報告のため地方を訪問するなど年内は多忙の日を送られるのです。

ここで、一番気がかりなのは、皇后さまのご体調です。ここまで皇后さまは、ほとんどの行事に陛下とともにご出席。日赤関連の式典にはお一人でもご出席されています。未だに回復の途上にある皇后さまですので、ご本人にはご体調を整えていただき、お仕えする宮内庁の職員には、無理のないスケジュール作りをしてもらう必要があります。

上皇さまの退位が決まった以降、雅子さまにとっては、○○年ぶりという行事が続きました。園遊会のご出席や宮中祭祀などなど・・・。宮中祭祀では、身を清める「潔斎」の方法も雅子さまにとり負担が少ないように変わったという話も漏れてきています。
このように雅子さまをサポートするために方法も変化を見せ、周囲の方による雅子さまへの支援の輪は大きくなってきているのです。

まだ唯一即位後も行われていないのが、勤労奉仕団へのご会釈です。勤労奉仕とは、皇居や赤坂御用地の清掃ボランティアのことで、上皇ご夫妻は両陛下の時代には、ご体調が許す限り、こうした方々にご会釈という形でお会いになり、代表者にお声がけされてきました。赤坂の御所に出向いたボランティアに対しては、陛下がご会釈されてきました。皇太子妃時代の雅子さまもご会釈にご一緒されることはありましたが、年に1回されるかされないか程度で、令和に入ってからは行われていません。ただ、こうしたことも日程や形式を調整した上で、今後されることは十分に考えられます。

このように天皇皇后両陛下が、素晴らしいスタートを切られたことを、私たちは本当にうれしく思っています。そのうれしさを胸に秘めながら、同時に、雅子さまがまだ回復の途上にあることを理解し、期待というプレッシャーを与えないことが、今後の皇室に対する弥栄を願うことになるのだと思っています。

[執筆:フジテレビ解説委員 橋本寿史]

「皇室のバトン」すべての記事を読む