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「茶室スタイル」のホテルが浅草に登場…狭い敷地を逆手にとった“和”のおもてなしを聞いた

カテゴリ:国内

  • 浅草で和を体験できる“茶室スタイル”のホテルがオープン
  • 客室は4タイプ全10種類ありスカイツリーを見ることができる露天風呂も
  • 担当者「空間の奥行きや間仕切り文化を知っていただけたら」

浅草で茶室スタイルのホテルが登場

雷門で有名な浅草寺をはじめ、日本有数の観光地である浅草。下町情緒があふれる街として外国人観光客にも人気だ。

そんな浅草で“空間”と“心”で日本の居室文化を体験できる新しいスタイルのホテル「茶室ryokan asakusa」が7月20日にオープンした。
ホテル名にもあるように、茶の湯の精神と茶室をモチーフとしたホテルで、外国人観光客をターゲットにしているという。

©2019 茶室ryokan asakusa

客室のコンセプトは「現代によみがえった茶室」で天井は低く、窓からの光も必要最低限に絞られていて、設備やアメニティ等も含めいっさいの無駄を削ぎ落とした空間デザインとなっている。手漉き和紙の障子や枯山水の坪庭などがあり、明かりの使い方によって奥行きを感じさせ、落ち着きを与えてくれる。

©2019 茶室ryokan asakusa

客室は「茶室スイート」「茶室浅草」「茶室」「お風呂スイート」の4種類、全10室があり、それぞれの客室で和を感じることができる。

また、6階には貸切露天風呂があり、東京スカイツリーや浅草の風景を一望することができる。

貸切露天風呂 ©2019 茶室ryokan asakusa

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据えたホテルだと思われるが、こだわりやオススメの過ごし方など「茶室ryokan asakusa」にお話を伺った。

客室4タイプとも個性的

ーー客室4タイプのそれぞれの特徴は?

「茶室スイート」
は襖や御簾などの間仕切り文化を楽しむ二間続きの部屋です。襖は日本画家アランウエスト氏の襖絵が楽しめます。アンティークの御簾や几帳などで仕切られたお部屋も個性的です。

茶室スイート ©2019 茶室ryokan asakusa

「茶室浅草」は下町を望む極小空間です。小さな空間に水回りも入れ込んだコンパクトなお部屋です。

茶室浅草 ©2019 茶室ryokan asakusa

「茶室」は最もお薦めの部屋です。7平方メートルの極小空間の角部屋で一人で茶室に没入する。あるいは、お連れの方と普段とは違う距離感で交流するなどの過ごし方ができます。

茶室 ©2019 茶室ryokan asakusa

「お風呂スイート」は極小空間に露天風呂が付いたスカイツリーを望む最上階のお部屋です。

お風呂スイート ©2019 茶室ryokan asakusa
お風呂スイート ©2019 茶室ryokan asakusa

ーーオープンの経緯は?

広ければ価格が高いというホテルの在り方に疑問を感じ、ミニマルな茶室を基軸にした狭いけど居心地の良い空間、日本の居室文化(狭いけど奥行きや拡がりを感じる、あいまいな間仕切り文化、内と外の差があいまい)に光を当てた旅館をオープンしました。客室主体ホテル(ビジネスホテル)やホステルなどの供給が多い中、埋没しないために全室畳み敷きとし個性的なホテルとしました。また、都心の狭小地での不動産開発のプロトタイプとしての位置づけを持たせています。

ーーなぜ茶室をコンセプトにした?

そもそも敷地が狭かったことと、茶室のスケール感と茶室の空間構成(露地、待合、茶室)は日常から非日常への誘いとしては完璧であった為です。


ーー茶室でこだわった部分は?

天井素材(網代、葦、杉など)や塗り壁、自然光、客室のサイズ感(天井高、面積)、露地に見立てたエントランス、待合での足浴、客室での生花(一輪差し)、にじり口にみたてた客室の小さな扉がこだわった部分となっています。

露天風呂に入った後は浴衣で浅草の街へ

ーーおすすめの過ごし方は?

入館時に待合で足浴をしていただきリラックス効果と清潔な状態で室内に上がってもらい、スカイツリーを眺めながら露天風呂に入ります。
その後、オリジナルデザインの浴衣に着替え、浅草の街に出て、奥浅草の割烹や小料理屋、焼き鳥、お寿司などの店を数件めぐり、ほろ酔いで旅館のバーラウンジで一杯やりながらスタッフと談笑するのがいいと思います。また、茶室(極小空間)に滞在し、たそがれるのもおすすめです。

©2019 茶室ryokan asakusa

ーー外国人観光客をもてなすサービスなどはある?

チェックイン時の足浴サービスやウエルカムドリンクに抹茶をおたてしたりします。また、不定期に手巻き寿司サービスや車座宴席(畳の座敷で車座になり、照明を落とし酒肴と日本酒でその日に宿泊したお客様同士でお酒を楽しむ)を開催します。

ーー宿泊して頂くことで外国人観光客に日本文化のどのような所を知ってもらいたい?

内と外があいまいな空間づくりと自然の取り込み方や空間に拡がりと奥行きを感じさせる工夫(坪庭、障子など)、間仕切り文化(襖、風炉先屏風、御簾など)による空間の変化、建物や室内を清潔に維持することなどを知っていただけたらと思います。

気になる価格は、担当者オススメの「茶室」タイプ(1~2名様用)は1泊18,000円だ。
敷地が狭かったことを逆手にとって、日本文化を思う存分体感することができる空間を作ったということだが、差別化には成功していると言えるだろう。
そして外国人観光客だけでなく、日本人にとっても非日常を味わえる体験ができそうだ。