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「児相はもっと警察と密に連絡を」児童相談所の問題点とは?家族問題カウンセラー山脇由貴子氏が解説

カテゴリ:国内

  • 札幌・2歳児衰弱死事件 二転三転する児相の「臨検」に対する説明
  • 全国の児童相談所の所長を集めた会議が緊急開催
  • 家族問題カウンセラー山脇由貴子氏が児相と警察の連携の必要性を解説

二転三転する説明 児相の対応の問題点は…

14日、厚生労働省で全国児童相談所所長緊急会議が行われた。

今回の会議には、全国の児童相談所の所長約200人が参加。今後の安全確認や警察との連携などについて話し合われた。

きっかけとなったのは、今月5日、札幌市で2歳の池田詩梨ちゃんが衰弱死した事件。この事件で、児童相談所のずさんな対応が浮き彫りとなったのだ。

事件以降、札幌市の児童相談所は現在まで5回にわたり会見を行っているが、説明が二転三転する部分も見受けられる。

<二転三転する札幌市児童相談所の説明>

先月13日と14日に、警察から池田莉菜容疑者の面会への同行を提案をされたが、札幌市児童相談所は面会に立ち会わなかった。

その理由について…

・今月6日は「夜遅い時間でございました。日中ならばいっしょに同行訪問というのも可能でございました」と、遅い時間だから断ったと説明。

・しかし10日の会見では、「今回は警察のみで対応したいというやりとりがあった」とし、警察の方から同行を拒否されたような説明。

・13日は、これまで警察と食い違っていた主張を一転させ「警察と児相、双方で話し合いの中で、児相は同行しないことと判断した」と説明した。


「直撃LIVEグッディ!」では、家族問題カウンセラーの山脇由貴子さんが札幌児童相談所の問題点について解説した。

広瀬修一フィールドキャスター:
13日、会見を開いた札幌市児童相談所の高橋所長は、説明が二転三転したことについて「実際に細かいところを把握していなかった。一連の流れは分かっていたけど、ようやくすり合わせが出来て、このような流れだと分かった」と話していました。山脇さんは、所長が現場を全く把握していないのではないかということでしたが?

家族問題カウンセラー 山脇由貴子さん:
警察から同行を依頼されるというのは大きな内容ですから、担当者は管理職に相談していると思うんです。管理職が決定の責任者ですからね。管理職は聞いて覚えていなきゃいけないはずですけど「忙しいからやっといて」と言ったのか、聞いたけど覚えていないのか…
14日、緊急会議が開かれましたが、子供たちが危険にさらされているという状況を把握していない人間が今後の方針を決めているというのは非常に危険ですよね。

広瀬修一フィールドキャスター:
11日の会見では、先月13日の夜「警察がどのような言葉を使って児童相談所に要請をしたのか」について説明がありました。

・警察から児童相談所に「強制的になんらかの方法で母親に会う手段はないか」という要請を受けた。臨検という言葉が出たのかは、はっきり記憶がない。


広瀬修一フィールドキャスター:
児童相談所には「臨検」という言葉があります。児童相談所が裁判所の許可を得て、警察とともに児童を強制的に捜索することです。警察からの要請の言葉は、まさしくこの臨検に当たるんじゃないかと思うのですが…児相側の会見では「臨検という言葉が出たかはっきり記憶がない」、臨検と明言がなかったので対応しなかった、というような説明だったんです。

安藤優子:
山脇さん、本来だったら逆ですよね?

家族問題カウンセラー 山脇由貴子さん:
そうです。臨検は児童相談所が決定し、児童相談所の方から「臨検しますので、警察の方は同行をお願いします」という形が通常です。警察の方から「強制的に会う方法はないでしょうか」と聞いてきている時点で、相当な緊急事態だったと推測できます。「強制的に」という言葉が出た時点で、これは臨検を提案されているんだと理解しなければいけないのは、当たり前のことだと思います。

警察との連携は?児相の“改革”の必要性も

14日の緊急会議では、厚労省から次のような声が上がった。

・要請が金曜の夜でも48時間以内に対応してほしい
・土日でも対応してほしい
・警察だけじゃ不十分


広瀬修一フィールドキャスター:
こういった厚労省の声に対し、沖縄県の児童相談所職員は「この声を聞いたら現場は大混乱する。警察が緊急性・通告を判断するべき」と話していました。警察と児童相談所は連携が取れていないのが現状のようです。

安藤優子:
警察と児童相談所で、情報の共有だとか、どちらが主導して何をするのかという行動確認がうまくいっていないのでしょうか?

家族問題カウンセラー 山脇由貴子さん:
児童相談所は、犯罪性がないと警察に連絡しないので、情報共有をしないケースが多いですね。私の場合は、警察に情報共有するだけでなく、具体的に何をしてほしいか伝えていました。「この子がウロウロしていたら即保護してください」とか「この家から110番があったら、必ず連れてきてください」と。そうすると警察の方は児童虐待に関して熱心ですから、必ず動いてくれます。「こういうお願いを警察にしていいですよ」というルールを、児童相談所に与えてあげることがとても重要だと思います。

安藤優子:
警察と連携することで、児童相談所の抱える負担が少しでも軽減できるかもしれませんね。

広瀬修一フィールドキャスター:
最後に、山脇さんに児童相談所の問題点と解決策を何点かあげていただきました。

問題点(1)48時間ルールを守れない場合がある
→夜間・土日専門の委託業者を作る

問題点(2)「臨検」「警察の同行」を行っていない
→児童相談所内に臨検などを行う担当を相談担当とは別に作る

問題点(3)児童相談所は地方公務員の異動先に過ぎない
→児童福祉士の専門知識不足を解消


木村太郎:
児童相談所は子供を守る組織であるという意識が、(児相職員の中で)あまりにも希薄なんじゃないかと思います。名前を変えた方がいいですよ。児童の相談をするところではなく、児童を助けなきゃいけないところですから。「児童安全センター」とか、名前を変えないと意識は変わらないですよ。

安藤優子:
私は、児童相談所って、多岐にわたってしまっているように思うんです。相談する側、駆け込む側も、何をしてもらえるのか見えにくというか…もうちょっと、専門組織みたいに分割してしまった方がいいんじゃないですか。

家族問題カウンセラー 山脇由貴子さん:
虐待に特化した機関に変えていかなければいけないと思います。精神保健福祉士や社会福祉士の方を集めたりしてはいますが、それでもその方たちは児童虐待の専門家ではないんです。これから国や自治体が、児童虐待という特殊な問題を扱う人間を育成していくことが必要になってくると思います。

(「直撃LIVE グッディ!」6月14日放送分より)