小4虐待死に「性的虐待」の新事実 しかし児相は保護解除 スルーされたSOSとは

カテゴリ:国内

  • 小4虐待死で、医師が「性的虐待の疑いがある」と診断
  • 行為を把握しながらも児童相談所は一時保護を解除
  • 元児相職員「具体的な性的虐待に該当。家に帰すということはあり得ない」

医師が「性的虐待の疑い」と診断していた

2019年1月、当時小学4年生だった栗原心愛さん(10)が、千葉県野田市の自宅で死亡しているのが見つかり、父親の勇一郎被告(41)と母親のなぎさ被告(32)が逮捕・起訴された事件。

心愛さんが、一時保護されていた児童相談所の職員に「父親に下着を下ろされた」などと訴え、医師が「性的虐待の疑いがある」と診断していたことが新たに分かった。

医師らに打ち明けた際、心愛さんは、「(父親から)夜中に起こされ、窓の外に誰かいるから見てこいと言われた」と話し、「パパが急にズボンを下ろしてきた。パンツも脱げて『やめてよ』と言ってすぐに上げたら、パパから『そんなこと言うとバレるだろう』と言われた」と説明したという。

こうした行為を把握しながら、柏児童相談所は心愛さんの一時保護を解除していた。

おととし11月に回答した学校のアンケートには・・・

これは心愛さんが、野田市の小学校に転校してからの主な経緯だ。おととし11月、学校のアンケートで心愛さんは父親からの暴力を訴えた。

心愛さんが回答したアンケート
「お父さんにぼう力を受けています。夜中に起こされたり、起きているときにけられたりたたかれたりされています。先生、どうにかできませんか」

ところが、野田市の教育委員会はその後、アンケートの回答を見せるよう迫る恫喝的な要求に屈し、勇一郎被告(41)にアンケートのコピーを渡した。“アンケートに書かれた秘密は守る”という心愛さんとの約束は守られなかったのだ。

今回新たに浮上した性的虐待へのSOSに対し、19年間児童相談所に勤務していた山脇由貴子氏は・・・

19年間児童相談所に勤務した山脇由貴子氏:
子供自身が訴えていて、内容的には具体的な性的虐待に該当するので家に帰すということはあり得ないですね。そういう原則論がきちんと現場で採用されていない、優先されていないということが問題なんですよね。

FNNの取材に対し千葉県の幹部は、「児童相談所は、面談・心理診断や医学的診断など様々な情報を総合的に勘案し、援助方針を決定した」と回答した。

県の第三者委員会は、当時の対応が妥当だったのか検証を進めている。

県の虐待対応マニュアルには・・・

加藤綾子キャスター:
検証をすすめているということですが、県の虐待対応マニュアルには、「性的虐待の疑いは、保護の緊急性を高くするべきケースに該当している」という訳ですよね。心愛さんはどうにかしてSOSを何度も出していた、その気持ちを大人が裏切ってしまったという事だと思います。

風間晋解説委員:
アメリカの場合、子供を保護する時には親任せにしない、親に遠慮しない、親を信用しないという考え方があると思います。離婚が多かったりして、複雑な家庭環境が多いから、という理由だと思いますが、突き放した言い方にはなりますが、日本でもそろそろ“親と一緒にいるのが一番幸せ”という1つの考え方を見直してもいい頃かと思います。

加藤キャスター:
亡くなるまでどういう気持ちで過ごしていたかと思うと辛くなります。16日、母親のなぎさ被告の初公判が開かれます。

(「Live News it!」5月14日放送分より)