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5Gで覇権争い…中国が進める“デジタル一帯一路”の狙い

カテゴリ:ワールド

  • 5Gで上海に居ながら“北京の走行車”を遠隔操作
  • 世界の5Gインフラ網を中国の規格で固め主導権を狙う
  • GAFAと中国の2大勢力が覇権を争う構図へ

5G 先進国をアピール

上海国際モーターショー

中国で開かれている上海国際モーターショー。

各メーカーがEV電気自動車の最新モデルなどを展示する中、一角に展示されたのはハンドルやペダルを備えたゲーム機のような運転席。

ゲーム機のような運転席

上海に居ながら“北京の走行車”を遠隔操作  

これは、運転を疑似体験するものではなく、モニターに映っている車を遠隔操作する装置なのだ。

約1000キロ離れた北京市内を走行する車を遠隔操作

中国の通信会社「中国移動」が発表したもので、モーターショーが行われている上海から約1000キロ離れた北京市内を走行中の車を遠隔操作できる。

運転席のハンドルは、モニターに映る北京を走る車のハンドルと連動しているため、右に切れば、ほぼ遅延なく、モニターの中のハンドルも右に回転する。
上海と北京間の操作のタイムラグはわずか0.01秒以下
これを可能にしたのが通信規格5Gだという。

世界の5Gインフラ網を中国の規格で固め主導権を狙う

李克強首相:
「モバイル通信を向上させて利用者により早く安定したネット通信を実感させる」

李克強首相

中国の国会にあたる場で、5G 技術を念頭に国を挙げての進展を強調した李克強首相。

さらに中国のアピールは国際会議の場でも。
25日から始まる中国の巨大経済圏構想「一帯一路」サミットのメディアセンターでは5Gの体験コーナーが設置され、各国に5G先進国ぶりをアピールする力の入れようだ。

「一帯一路」サミットのメディアセンター

中国はこの一帯一路構想で、中国マネーによる経済的覇権だけでなく、世界の5Gインフラ網を中国の規格で固め、情報通信分野でも主導権を握りたい考え

しかし、その前に立ちはだかるのはアメリカなどによる中国包囲網。
昨年アメリカは安全保障上の理由として、5G技術を扱うファーウェイなど中国の大手通信企業の政府調達を禁止。

さらにオーストラリアが中国の参入禁止を決定したほか、日本も通信機器の調達見合わせを発表した。

一方で、足並みを乱す動きも。
入札での排除はしないとしていたドイツの他、イギリスもファーウェイの5Gネットワークの参入を認めた。

さらに財政難のイタリアはG7(主要7カ国)の中で初めて一帯一路への協力に関する覚書を交わしている。

中国外務省報道局長:
「いかなる国企業にも公平な待遇を提供してほしい」

中国が影響力を強める中、「一帯一路」 サミットには37カ国の首脳が集まり、明日には習近平国家主席が講演をする予定だ。

GAFAと中国の2大勢力が覇権を争う構図へ

森田章氏

経営コンサルタント・森田章氏:
一帯一路とは中国からヨーロッパに至る陸路だと道路や鉄道、海路でいえば港湾を整備することによって経済的な発展を目指していこうという動き。

そして、今回の『デジタル一帯一路』によって、中国としては5Gのインフラを普及させるだけでなく、その上に乗る中国型のデジタルサービスも普及させたいという狙いがある。
この中国型のデジタルサービスというのは、個人のデータを政府が監視、管理するかわりに利便性が高い。ネット上でのショッピングやチャット、あるいは銀行口座の管理や決済、さらには金融商品の購入などが1つのアプリでできる。
今後5Gが普及してくると、大量のデータを集約して解析することができるのでさらに利便性が高まり競争力が増すと言われている

デジタル一帯一路

三田キャスター:
中国の動きをけん制する国については?

経営コンサルタント・森田章氏:
GAFAのような巨大プラットフォーマーが新興国において正面からぶつかっていくことになり、2大勢力が覇権を争う構図になっていくと思う

(「Live News α」4月24日放送分)